第1回 「仕事のルビー 働くサファイア」~働く私を動かした言葉や出来事~ 入選作品発表

当NPOでは、「仕事とキャリアのアーカイブ構築事業」の一環として、職業キャリアに関する250字の投稿を募集し、274作品の中から入選作品3点を決定しましたのでご報告いたします。

2016年3月28日に「仕事のルビー 働くサファイア 250字のつぶやき投稿 ~働く私を動かした言葉や出来事~」(愛称・ルビサファ)の選考委員会(委員長:戸苅理事長、副委員長:菊池桃子理事)を開催しました。
お陰様で応募数は274作品に達しました。慎重かつ厳正な審査を行い、3名の入選者を決定いたしました。
このルビサファ投稿は、働く人の気持ちや行動のアーカイブを作ることを目的としており、継続することが大切です。今年も11月に公募します。再びのご支援をよろしくお願い申し上げます。

【第1回 仕事のルビー 働くサファイア~働く私を動かした言葉や出来事~ 入選3作品】
■キラリしごと大賞  金安理香様 (米国 ハワイ州 マウイ島)
■ルビー賞  佃京子様 (大阪府)
■サファイア賞  新井幸代様 (東京都)
下記に入選作品とご本人コメント、ならびに選考委員 菊池桃子理事の参考作品を掲載します。


■キラリしごと大賞 (金安理香様 米国 ハワイ州 マウイ島)

夫婦不仲な折 度々3歳の娘と共に家を飛び出していた。
友人宅へは もう恥ずかしくて頼れず公園の駐車場に車を止め
泣く事しか出来ずに居た。
朝方娘が目を覚まし「マミーが泣くなら私も泣く!」と 
意味も分からぬまま泣き出した。
はっとさせられた。
“私が泣けばこの子も泣く。私が幸せにならなければこの子は不幸になる。”
数年悩んだ離婚を此処で決意した。
そこからの私は 無我夢中で仕事を掛け持ち PCを独学で学んだ。
それを活かしたくHPを制作。
それも活かしたくて旅行代理店の資格を取得。
その全てを活かしたくて このマウイ島で自らガイド業もこなしている。
お客様に触れ喜んで頂ける感動は 仕事の源になっています。
悲しい涙ばかり流していた母に導きの涙を流してくれた娘。
人生を活かしてくれてありがとう!


<ご本人コメント>
 この度は キラリしごと大賞を頂き心から御礼申し上げます。あの時3歳だった娘は現在22歳 ウィラメット大学を5月卒業し、オレゴンユニバーシティー医学部へ将来は外科医になりたいと突き進んでおります。彼女も幾度かの試練にあいくじけそうになった時、「ママは何もしてあげれないけど君が泣くならママも泣く。」「何言ってるのよママ!私はママの子なんだから頑張れるはずなの。だから泣いたりしないでぇそっちのほうが辛いよ。。。」
 見てきてくれたのでしょう母の背を。。。こうして二人三脚の親子であり 今は離れて暮らして居ますが心だけは見失うことなく互いを助け合い生きています。
この先もずーっと。最後にこの場をお借りし、娘にエールを送らせてください。反面教師でもあるこの母の表と裏、君はよ~く見てきましたね!それらが生きる知恵です。
共に生きてくれてありがとう。この先、君が何時 親になるか分かりませんが、我が家の家訓「親の不利見て我が不利直せ」を必ず引き継いでください。
子に面切って言いなさい。「親のせいにするなぁ! 育ちのせいにするなぁ! 貧乏のせいにするなぁ!」それを立証してくれたのは君なのだから。。。

■ルビー賞 (佃京子様 大阪府)

「後にする人のことを考えて仕事をしなさい」
学校を卒業して初めて就職した会社で、
上司だった女性に徹底的にこう教え込まれました。
組織に属している以上、自分だけが分かればいい、自分さえ良ければいい、
そういう仕事のやり方はするな、と。
ともすると全て1人で抱え込もうとする癖のあった私なのですが、
彼女の指導のおかげで、仕事だけではなく、
考え方や想いも仲間と共有することの大切さと同時に、
その根本にはコミュニケーションが重要であることも学びました。
そしてそれは、どんな資格よりも強い武器であると感じています。

<ご本人コメント>
 この度はルビー賞をいただき、大変光栄です。ありがとうございます。私が社会人になった二十数年前は、まだインターネットも携帯電話も普及しておらず、
仕事もプライベートも、人と人が顔を合わせ、直接言葉を交わさざるを得ないことが多かったような気がします。ですが今ではわざわざ会って話さなくてもよくなり、
仕事がメールやSNSなどで済んでしまうようにもなりました。
 時間の短縮・効率化などは飛躍的に良くなったと思いますが、それと引き換えに失ってしまったものもあるのではと感じています。
表情一つ、言 葉一つで、人の印象はずいぶん変わります。相手の顔を見て、目を見て話すことで、初めて伝わることも多いものです。
事務的・機械的な人間関係になりがちな昨今、人と人が生身で接することの大切さ、『人が一番の財産』という上司の教えを、時々思い出しています。

■サファイア賞(新井幸代様  東京都)

目をかけてくれていた先輩には相談せず、転職を決めた私。
退社日を伝えると絶句して、
涙目になって引き止めてくれようとしました。
そんな先輩が、寄せ書きのカードに書いてくれた言葉が
「社会人になったら、自分で卒業を決めなければならない」でした。
ブラック寄りの会社でしたが、
最終出社日ばかりは楽しい思い出が浮かび、
未練が出てきたところだったので、力強く送り出してもらった気がしました。
何につけ、辞めることはエネルギーが必要で、惰性で続ける方が案外楽です。
そんな時には今でもカツを入れられる言葉です。

<ご本人コメント>
 この度はサファイア賞を賜り、誠にありがとうございます。周囲の派遣の方々から、「辞めたら次の仕事があるか不安だ」という声を聞きます。
派遣先との面談では勤続年数ばかりを気にされ、いざ派遣されればキャリア形成とは縁遠い仕事内容。派遣元の会社にはキャリア指導もなく、
よほど自発的でない限りはキャリアについて考える機会もないのが現状です。
自分のキャリアについて考えられるようになれば、不安感だけで仕事を続けるような事態は減らせるのではないでしょうか。
最後になりますが、貴団体の今後のますますのご活躍をお祈りしております。

※参考 菊池桃子理事の最新作品
半年ほど前のこと。芸能界、大学教員、政府会議メンバーとして忙しく働いている私は、家庭での料理など家事全般が手抜きになり、子供たちに申し訳なく思っていました。気持ちも落ち着きません。そこで、他大学で長年教員をし、子育ても両立なさった60代の先輩女性に、「時間管理のコツを教えて欲しいと」悩みを打ち明けました。すると先輩は、「限られた24時間について悩むより、完璧にしないと落ち着かない、そんな自分について悩みなさい」とアドバイスをくれました。要は24時間を変えるより、自分を変える方がたやすいのだと。
心と向き合う工夫で悩みは激減したのです。

【募集概要と応募結果】
■企画趣旨 わが国の就業者数は6381万人(平成27年7月時点 厚生労働省・労働力調査)ですが、
 働く人々一人ひとりの職業キャリアには、必ずキラリと光る言葉や出来事があったはずです。それを250字の投稿によって、
 働くことの意義や仕事のやり甲斐を共有し、仕事とキャリアのアーカイブとして残していくことを目的としています。
■募集内容 働く私を動かした言葉や出来事に関する250字のつぶやき
 テーマ例:「仕事で励まされたひと言」、「仕事で転機になったこと」、「仕事の上の大失敗とリカバリー」、「プロの技を教えてくれたあの人の言葉」、
 「日頃言いにくい親や上司や後輩に向けての感謝の言葉」、「私が働き甲斐を感じた瞬間」、「仕事に頑張る私のバックボーン」等
■表彰 「キラリしごと大賞」(1名):賞状と副賞(3万円図書券)、「サファイア賞」(1名):賞状と副賞(1万円図書券)、「ルビー賞」(1名):賞状と副賞(1万円図書券)
■応募数:274作品
■応募年齢:10代から80歳以上まで
■応募者の在住地域:国内は北海道から九州・沖縄まで、外国では、アジア・オセアニア、欧州、米国(ウズベキスタン、ニュージーランド、フランス、英国、米国)まで
■選考 2016年2月29日(月)に応募を締め切り、3月28日にNPO法人キャリア権推進ネットワーク選考委員会(8名)による選考を行いました。
 選考委員:委員長/戸苅利和理事長 副委員長/菊池桃子理事(女優・戸板女子短期大学客員教授) 委員/当NPO担当部長
■主催 NPO法人 キャリア権推進ネットワーク 

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